医師や看護師が家に往診に来ることはあっても、薬剤師がクスリを届けにあるいは服薬指導にくることはまずないと考えている高齢者はまだまだ多いです。
高齢者医療の場は病院から在宅へ大きく舵を切りつつある今日、薬剤師を上手に活用することが豊かなシニアライフにつながります。
調剤はあくまでも業務の一つにすぎず、薬剤師の守備範囲は広いです。
自己治療というセルフメディケーションから在宅医療、介護、ターミナルケアにまで及びます。
末期のがん患者や寝たきりの高齢者を往診する医師に同行し、医師が書いた処方箋を薬局に持ち帰って調剤し、それを患者本人の家に届け、本人や家族にクスリの飲み方や飲み合わせの指導を行う役割をになっています。
実際に在宅に向けて、訪問薬剤管理指導を実施している薬局は、まだまだ多くはないですが確実に増加している分野です。
薬剤師が在宅医療に関与した場合、クスリの重複や併用禁忌、食習慣との整合性などにおいて大きな効果が得られているのが実情です。